これに関しては異論もあると思う。
今日の帰り、久しぶりに電車を一本待って座って帰った。
そんな時になぜかふと思い出してしまった。
それは、結婚し新居へ向けて家を出て行く準備をしていた時の事
誰にでも輝かしい過去はあるはずだ
新しくパートナーとなる人がそれを見てどう感じるだろうか。
自分はなんとも思わないが、相手はどうだろうか。
そんなことを気にしていたこともあったし、新居の置き場にも困るので
それまでの人生の中で異性からもらった手紙や一緒にとった写真を
心の中の宝箱にしまい鍵をかけるために全て焼いた。
1人で焼く勇気が無くて、友人二人に付き添ってもらった。
なんともいえない空気が流れていたのを今でも覚えている。
手紙や写真はすごく大切なもの。
でも、なかなか捨てられないし、どうしたらいいのだろう。
宝物として取ってある人も多いと思う。
その中のひとつにクリスマスにもらった一際可愛いクリスマスカードがあった。
中を開くと可愛い文字で、気持ちが綴ってあった。
そのクリスマスカードは音楽付きであったが、残念ながら電池切れで音が鳴らなかった。
その他の写真や手紙と共に燃やしていたとき奇跡は起こった。
なんと炎の中から、音楽が鳴り出した。
クリスマスに流れる曲だった。残念ながら曲名は忘れてしまった。
その音は次第に小さくなり、最後にはただの灰になってしまった。
その音は何かを訴えているようにも聞こえた。
それは今まで聞いた音の中で一番悲しい音。
世界のどんな音よりも悲しい音。
なぜだかそれを思い出し、罪悪感に駆られてしまった。
どうしたらよかったのだろうか、と。
これだから思い出は怖い。